ジーンズの染料 インディゴ
さてさて、今回はジーンズを作られる糸を染めるのに使われる染料。
インディゴについてです。
合成インディゴ染料は、石油等を原料にインディゴの成分と同じ物質を作り出して生成されます。
(天然のものは、たで藍の葉から様々な行程を経て藍色の元となるインディゴを取り出しています。)
詳しい内容についてお知りになりたい方は、ネット検索をされてみるといろいろありますよ。
さて、もちろん今回使うのは合成のインディゴ染料。
これがその写真です。
これを溶かしづらいのですがエタノール、またはメタノールで溶かして、液にします。
そして、その中に液体にした苛性ソーダを入れて混ぜ、水を入れ混ぜます。
次に還元剤であるハイドロサルファイトを入れていきます。
この白いのがハイドですよ。
ちなみに上の写真は、水を入れて濃度を調整する前です。
ハイドロを入れるとこのような変化が起きます。
これを 「建てる」 といい
この、ハイドロで出来たものは 「ハイドロ建て」 というそうです。
では、ジーンズの生地を作られる行程の一部でもある
糸のかせ染めです。
今回は手作業の少量版で紹介します。
二本の棒に糸のかせをとおして、液につけます。
そしてこの写真のように絞ります。
この作業を繰り返すことで藍色は濃く深まります。
今回は少なめですが、3回つけて絞りました。
すると、こんな感じです。
その後は、ソーピング・水洗い
この染められた糸を生地にデニム→ジーンズになります。
今回少量でしていることもあり、還元剤が空気に触れやすく、
早くとんだり(効果がなくなる)しました。
その為、pHの調整を少ししながらインディゴ染めをしています。
簡単ではあるんですが、これがインディゴ染めの流れです。[emoji:v-221]
ちなみに、お客様からの要望でよくある、
色落ちをしたデニムをもう一度染めたいという声がありました。
デニムは、縦に色糸、横は白糸で織られています。
又、2色の糸の見える差や、色落ち間のでかたが出てくる楽しみがあります。
もし、この色落ちしたデニムを染めるとこういう感じになります。
まずは、色落ちしたデニム。
そしてつけて絞って染めます。
まずはこんな感じ。
そして、ソーピング・水洗い→乾燥。
するとこうなりました。
よーく生地の目を見てみると、
少しのっぺりした表情に。
もちろんそのはず、白糸の部分もそまっているからです。
個人的にはキレイに見える気もしていいですが・・・。
裏も染まっているので、色落ちが気になります。[emoji:v-408]
ジーンズ染めて見られた方の参考になればと思います。
P.S
この後の片付けはどろどろになり大変でした。