【Q&A】タイダイ染めカップの染料を溶かした液は保存可能か?
2017/08/17
当店 人気No,1商品の「タイダイ染めカップ」
タイダイとは、Tie(縛る)、Dye(染める)、という意味。
日本では「しぼり染め」とも呼ばれ、人気の染めの技法のひとつです。
気温も上がり色が定着しやすいこともあり、毎年この時期に特に多くのご注文を頂いています。
そんなタイダイ染めカップに寄せられたご質問に、今回はお答えしたいと思います。
ご質問:染料を溶かした液体は保存可能ですか?
タイダイ染めカップには粉末の染料が7色セットとなっています。
染料は水に溶かしたものを、付属のシリンジ(注射器)でTシャツに注いでいただくのですが、この染色液が余ってしまうことが少なくありません。
これを保存して、また次回使えたら…
なんて考えるのは、ごく自然なことだと思います。
そこで、今回は実際に5日間放置した染料が使えるのかを実験してみました。
結果は下の写真をご確認ください。
ちなみに、AとBは A=染色後 B=染色前 …ではありません。
Aは水に溶かした直後の染色液
Bが5日間放置した染色液なんです!
…こんなに染まらなくなるんですね(;´Д`A “`
実際に染めた手順がこちらです
まず、綿100%の生地を2枚用意しました。
もちろん、この時点では変化ありません。
その後、Aには水に溶かした直後の染色液を、Bには5日間放置した染色液をそれぞれかけ、30分ほど放置しました。
この時点ではA・Bに大きな違いは見えませんでした。
(ホントはシャーレの上のみ染める予定でしたが、毛細管現象が起こったせいで机の上にまで液が広がってしまいました(>_<))
最後にソーピング液で洗浄して乾燥させています。
一番の違いはこのソーピング中でした!
Aの溶いて間もない染色液を使用したものは、色がほとんど抜けなかったのに対し、Bの5日間放置した染色液はみるみる色が抜けていきました。
もう一度、比較してみます
Aは綺麗に染まっているのに対し、Bは縫い合わせている部分は「なんとなく黄色かな?」レベルです。
むしろ、『カレーをこぼした生地を洗濯してみました!』といわれた方が、まだ納得です。
なぜ、放置するとダメなのか?
タイダイ染めカップの染料は「反応染料」というものを使用しています。
これは染色中,繊維と化学反応して固着するのですが、溶いて時間が経ちすぎたため、生地と染料を結び付ける力が弱くなったためです。
そのため、染色液はしばらく使用しないのであれば、廃棄をお願いしています。
タイダイ染めカップを長く保管するために
例えば大人用Tシャツ3人分だけを使いたい場合は、使用する染料を「使用する分だけ」溶かし、残りはキャップをしっかりと閉じて保管してください。
こうすることで、不意の水分の侵入を防ぎ、次回のご使用時でも変わらぬ染め上げが可能となります。
保管する場合も、湿気の多い場所・温度が高くなりすぎる場所を避け保管をお願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また、ご質問がありましたらお問い合わせフォームよりご連絡ください。