食用色素(合成着色料)と天然色素のちがい
食用色素は大きく二つに分けられます。天然色素と合成色素(合成着色料)です。
これらにはどのような違いがあるのでしょうか。
天然色素
食用色素である天然色素は食品や生物から色素を抽出しています。
代表的な物はクチナシの実から抽出されるクロシンやケルセチン、ブドウ糖や砂糖、でんぷん類から得られるカラメル色素などです。
一般に天然色素は比較的、発色が柔らかで混ぜる対象食品によってはくすんだ色味になることがありますが、日本では伝統的にそのような曖昧な色が、主に和菓子などの世界で好まれてきた背景があり、根強い人気があります。これらの天然色素は昔から人々の生活に根付いています。
カラメル色素はウイスキーの色味と調味、両方の側面から利用されていますし、日本ではクチナシの実を使って栗きんとんを作ることで有名です。
合成着色料
合成色素または合成着色料と呼ばれるものは、化学的に合成される人工色素のことで、最も代表的な食用色素は青色1号でしょう。
合成着色料の利点は少量で発色が良いこと、色素同士を混ぜ合わせてさまざまな色を作ることが容易なこと、などがあります。
日本では12種類の合成色素が食品添加を認められていますが、欧米では禁止する国が多くあります。動物実験の結果、人体に有害である、というのが使用禁止の理由です。
しかしながら、この動物実験が、通常ありえない多量の対象物質を動物に短期に強制的に経口摂取させてデータを得たり、露出させた皮膚に大量に長時間塗布したりして、出た結果なので、人体への有害性を語るのに有効な実験結果とは言えない、とする見方も出ています。
合成色素に限らず、天然色素といえども定められた用法・容量を守らなければ、人体に有害な影響を及ぼす可能性は十分にあります。これは薬だってそうですね。定められたルールに則って使用すれば、合成着色料も極めて安全に使うことが可能で、それが現在いまだ合成色素を使った製品が流通している証ともいえるでしょう。
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